入試基礎レベルの参考書・問題集

(2012.03.08 前のブログから持ってきました)

 

今日は参考書・問題集の話題です。
本屋に行くと真っ先に感じるのが「売り場面積が小さくなったなー」ということです。 10年でざっと3割くらい?減ったでしょうか。 当然、出版されなくなった問題集があり、一方で新しく出回るようになったものもあります。

 

新しいものの方が従来のものより解説等詳しくなったんだから いいことのように感じますが、そうでもないです。新しく出版されたものの多くが 「学校の定期試験」程度であれば通用するものの 「(上位の)入試の基礎レベル」まではカバーできていないと思いました。 偏差値でわかりやすくいうと 45から55程度のレベルはカバーするが、 55から65程度をサポートする書籍がない、感じです。一番人口の多い偏差値50前後に集中してしまうことは、 出版業界も生き残りをかけているので理解できますが、 教材がない高校生を考えるとかわいそうなことです。 学校ではそこそこ取れているのに伸び悩んでいる、 という層にとってはいくら書店で探してもなかなか レベルに合ったものがない、という状況です。
一方で、その上のレベルは「なんとなく残されている」(笑
従来から一般の高校生には難しすぎるのですが、 競合するものもないのでそのままなのでしょう。 もっとも、このレベルが『理解』できたところで、対応する 問題集がない(なくはないけど問題数が足りない)状態なので 練習不足になって、頭に定着しません。

以前から偏差値60前後をターゲットにした参考書・問題集は それほど多くはなかったのですが、ひょっとすると対象になる人口が多くない

本で勉強する人も減る

売れないから出版中止

勉強する手段がない

ますますこの層が減る

という流れになっているのかもしれませんね。

偏差値50前後の書籍でいいじゃないか、十分間に合ってる という声もあるかもしれませんが、はっきりいって 50前後と60前後では解き方・理解の仕方が違うんですよ。 50前後(学校のテスト程度)なら公式の暗記で済むようなことも、 60以上(上位の入試)を狙うとなると公式の導き方などの背景を 理解していないといけません。 これは自力ではなかなか気付けないので書籍なり教師なりの サポートが必要になるわけです。

この2つの解き方に、分野によってはかなりの差があるため 「その解き方は今後使ってはいけません」 と授業中に言わなければならないことすらあります。 定期テスト対策といえども、折角勉強するのですから、 はじめから上位を狙った解き方にしておきたいものです。

2014.04.08追記
共通数学に続いて、昨年までに化学・物理のテキストを大改訂しました。
従来の「解法のポイント」や「例題」「練習問題」に加えて、「用語の解説」「現象の説明」なども追加し、いつでも説明を読み直すことが出来ます。
当教室のテキストだけで大学入試は大丈夫と言えるものになりました。
新テキストは見学・体験授業の際にご覧いただけます。
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